2025/04/30

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文化・社会

パリに凱旋門があるなら台北には北門あり=柯文哲台北市長

2017/08/04
台北市の柯文哲市長は3日、北門広場のオープンセレモニーで、「パリに凱旋門があるなら、台北には北門がある」として、北門が台北の新たなランドマークになると強調した。(柯文哲台北市長のフェイスブックより、潘俊霖撮影)
台湾北部・台北市の柯文哲市長は3日午前、「北門重現 風華再起(北門の再生 美しさの再現)」と銘打った、北門広場のオープンセレモニーに出席した。柯文哲台北市長はあいさつの中で、誇りに満ちた都市には明るく遠大な未来の他、振り返るに足る過去も必要だと述べて北門を紹介。柯台北市長は、北門は台北市のランドマークで、台湾近代史の発展に立ち会ってきたと指摘、清朝末期から日本による植民統治、中華民国政府の台湾への移転、戒厳令解除、政権交代などを経て今に至ると説明した。北門は現在、台北で唯一、清朝の姿を保つ城門。
 
北門周囲の入り組んだ道路を整理するため、台北市は日本占領時代の建物である「三井倉庫」と、「国光客運(長距離バス)ターミナル」を移設、台北駅周辺の空間を統合して「行旅広場」に生まれ変わらせた。また、スマート化されたバスターミナルも設置、台北駅周辺に、緑に満ちた空間を作り上げた。
 
柯文哲台北市長は、従来複雑な七叉路だったところを単純な十字路に整備し、さらに7,000ヘクタールに及ぶ北門広場を生み出したと説明、北門を中心に、鉄道博物館(未公開)、台北郵局(郵便局)、「三井倉庫」などの歴史的建築物を結び付けることで、交通の密集するこの場所に台北の歴史的イメージを再現したと強調した。
 
柯台北市長は、北門は在来線の台湾鉄道、台湾高速鉄道、桃園メトロ空港線、台北都市交通システム(MRT)の淡水信義線(レッドライン)、板南線(ブルーライン)、松山新店線(グリーンライン)が交差する場所である他、様々なバスのターミナルでもあるとその重要性に言及、さらに、新北市の三重区から忠孝橋を渡って台北市に入る時も、台湾桃園国際空港から桃園メトロ空港線を利用して台北市までやってくる時も、駅から出て最初に目にするのは北門だと述べた。そして柯台北市長は、「フランスのパリに凱旋門があるなら台北には北門がある。北門は台北の新たなランドマークで、台湾の玄関を代表するイメージになる」と強調した。柯台北市長は、「台湾を変えるには首都から。台北を変えるには文化から始める」として、旧市街で忘れられつつある文化、歴史と誇りを取り戻すには北門の再生から始める必要があるとの考えを示した。
 
北門は台北市で唯一、清の時代の姿をそのまま残す城門。国の一級古跡にも指定されているが、かつては高架橋に取り囲まれていたため、その全貌を目にできなかった。台北市はこのほど、北門を本来の姿で台北に再び登場させたことになる。
 
 

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